[ローマ/アムステルダム 14日 ロイター] – イタリア政府はクリスマスから年始にかけて、新型コロナウイルス感染抑制に向けた全国的な制限措置の強化を検討している。ローマやミラノなどの主要都市で週末に多くの人出が見られ、新型コロナ感染急拡大への懸念が強まったことが背景にある。
現地メディアの報道によると、政府は「レッドゾーン」と呼ばれるロックダウン(都市封鎖)措置を、12月24日から少なくとも1月2日まで実施し、夜間外出禁止の延長や不要不急の移動の禁止、週末・祝日期間の飲食店・商業施設の閉鎖を行う方針。
スペランザ保健相は「コロナ感染の第3波を阻止する新たな措置を近く講じる考えだ」と表明し、専門家との協議が行われていると明らかにした。
イタリアの新型コロナウイルス感染症による死者は13日時点で6万4520人となり、英国を上回って欧州で最多となった。
オランダのルッテ首相もこの日、全国的なロックダウン措置を再導入し、学校や商店を少なくとも5週間閉鎖すると発表した。
ルッテ首相は「オランダは封鎖される」とした上で、「クリスマス直前におけるこの決定の重大性も認識している」と述べた。
人との集まりは自宅のみで2人までに限定される。クリスマス前後の3日間については、制限を若干緩和し、大人3人を招くことが許される。
スーパーマーケットや銀行、薬局を除き、託児所やジム、美術館、動物園、映画館、美容室などが15日から1月19日まで閉鎖される。学校も1月18日まで閉鎖となる。
ルッテ首相はさらに、可能な限り自宅にとどまり、3月15日までは不要不急の海外渡航を自粛するよう要請した。
オランダの新型コロナ感染者は累計60万人超、死者は1万人。