[ワシントン 23日 ロイター] – 米政府の国家安全保障チームは23日、イラクの首都バグダッドの旧米軍管理領域(グリーンゾーン)にロケット弾が撃ち込まれたことを受け、トランプ大統領に提案する一連の対応策で合意した。政府当局者がロイターに明らかにした。
攻撃は20日に発生。少なくとも8発のロケット弾がグリーンゾーンに着弾し、米大使館建物の一部が損傷した。イラクは「無法者の集団」による攻撃との見方を示しているが、米国はイランが支援する武装勢力による攻撃だったとしている。これまでのところ犯行声明は出されていない。
これを受け、ポンペオ国務長官、ミラー国防長官代行、国家安全保障担当のオブライエン大統領補佐官らがホワイトハウスで会合を開き、事態への対応を協議。近くトランプ大統領に提案する段階別の対応策で合意した。
当局者によると、各段階はそれぞれが事態の悪化を防ぎ、一段の攻撃を抑止することを目的に策定。ただ、軍事力の行使が含まれているかについては明らかにしなかった。
今回の会合について「イランのほか、イラク国内のシーア派武装勢力による攻撃の抑止に向け、トランプ大統領に提示できる一連の選択肢を取りまとめることが目的だった」と述べた。
米大使館は11月18日にも攻撃を受けており、米政府はイラク政府がイランの支援を受ける武装勢力を封じ込められない場合、大使館を閉鎖する可能性があるとしている。