[マドリード 4日 ロイター] – 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのデコス・スペイン中銀総裁は4日、物価の押し上げに向け、ECBもイールドカーブ・コントロール(YCC、長短金利操作)の導入を検討すべきという考えを示した。

「YCCは検討に値する選択肢。すでに導入している中銀の経験を踏まえ、信用性が足りていれば、YCCは実際の資産購入額を抑えたイールドカーブ構成を実現し、効率性を高めることが可能だ」とインタビューで述べた。

さらに、19カ国から成るユーロ圏の金利操作は一段と複雑になるため、資産買い取りプログラムを柔軟に活用しながら、一例として翌日物金利スワップ(OIS)カーブが目標になり得ると指摘。ただ、そうした案はこれまでに討議されていないとした。

YCCは日銀やオーストラリア準備銀行(RBA)が導入している。

インフレ目標については、物価の伸びが過去に目標を下回り続けた場合、「一定期間、目標を上回る状況も容認すべき」と述べた。