ニューヨーク証券取引所(NYSE)は中国の大手国有通信会社3社の上場廃止方針を撤回したものの、ムニューシン米財務長官から異議を伝えられた後、当初の方針に戻ることを検討している。事情に詳しい関係者3人が明らかにした。

  ムニューシン長官は5日、NYSEのステーシー・カニンガム社長に電話で異議を伝えた。協議が非公開であることを理由に同関係者が匿名を条件に語った。

  NYSEの4日の方針転換はホワイトハウスと財務省、国務省の一部当局者にとって寝耳に水の出来事だった。トランプ大統領が昨年11月に署名した、米安全保障を脅かす中国企業への米国人の投資を禁じる大統領令の策定に寄与した当局者の間にも混乱が広がった。

  NYSEは昨年12月31日にチャイナモバイル(中国移動)とチャイナテレコム(中国電信)、チャイナユニコム(中国聯通)香港の上場廃止を発表していた。

原題:NYSE Weighs Reverting to Original Plan to Delist China Shares(抜粋)