米下院のトランプ大統領に対する弾劾訴追決議案は、可決が確実視されています。一部共和党議員も賛成票を投じるとされ、マコネル上院総務は弾劾への動きを歓迎していると報じられました。バイデン政権に移行してからも共和党内部では遺恨が残りそうです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

早期の弾劾裁判なし

マコネル米共和党上院院内総務は、トランプ大統領の弾劾裁判を迅速に開始するためにシューマー民主党上院院内総務が求めた上院の即時招集を拒否した。マコネル氏の報道官が明らかにした。これにより、トランプ大統領の任期が切れる20日より前に上院での弾劾裁判が始まる可能性はほぼ消えた格好だ。マコネル氏は周辺に対し、議会乱入を扇動したトランプ氏は弾劾に相当する罪に関与したと考えていると話したという。ただ、弾劾裁判で有罪票を投じるとまでは発言していない。

役職辞任を

米下院共和党のナンバー3であるリズ・チェイニー議員(ワイオミング州)に対し、党内から指導的役職の辞任を求める声が上がっている。トランプ大統領に対する弾劾訴追決議案に賛成票を投じる考えを示したことが背景にある。チェイニー議員は先週起きた議会議事堂への乱入事件に関して、トランプ氏は暴力を扇動したことに対して責任を負うべきだと主張。これを受けて下院共和党の3議員は、チェイニー氏は共和党会議議長としての役職を解かれるべきだと主張した。

緩慢なペース

米地区連銀経済報告(ベージュブック)によれば、経済活動は昨年終盤に緩慢なペースで拡大した兆候が見られた。ただ新型コロナウイルスの感染再拡大が影響し、雇用の伸びは減速した。ベージュブックでは「一部の地区は、小売売上高と娯楽・ホスピタリティーサービス需要の減少を指摘した。主として最近の新型コロナ感染者急増と感染抑制措置の強化が背景にある」と記された。

インテル人事

米インテルのボブ・スワン最高経営責任者(CEO)が退任し、後任にヴイエムウェアのパット・ゲルシンガーCEOが就任する。スワン氏は2019年1月にCEOに起用された。それ以前の約6カ月間は暫定CEOを務めた。ゲルシンガー氏(59)はインテルでエンジニアとしてのキャリアを18歳でスタート。30年余りにわたって同社に勤務し、幹部にまで上り詰めたあと、09年にEMCに移籍した。同氏は12年にヴイエムウェアのCEOに起用された。

信頼回復に向け

セントルイス連銀のブラード総裁は、インフレ率が一定期間の平均で2%に達するという金融当局の目標に関して、「われわれは信用と信頼を回復したい」と述べた。当局は数十年前ほどの「予防的な姿勢は取らない」とし、「インフレ率が目標を上回ることを容認する」と続けた。債券購入のテーパリング(段階的縮小)については、年内に議論を始めるべきか否かについては明言を避けた。

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