【ソウル時事】韓国の文在寅大統領は18日の記者会見で、元徴用工訴訟をめぐり日本企業の韓国内資産を売却する「現金化」について「日韓関係において望ましいとは思わない」と語った。文氏はこれまで、司法介入を控える意向を示してきたが、現金化に否定的な見解を述べたのは初めて。
文氏は元徴用工訴訟に関連して、差し押さえられた資産の売却前に日韓両国が外交を通じて解決策を見つけ出す必要があると表明。ただ、解決策は原告らが「同意できなければならない」とも述べ、日韓両政府が協議を通じて解決策を用意すれば「韓国政府が原告らを最大限説得し、問題を解決していくことができると信じている」と強調した。
一方、ソウル中央地裁が8日、日本政府に元慰安婦らへの賠償を命じる判決を言い渡したことについては、「正直、少し困惑したのは事実だ」と述べた。その上で、慰安婦問題をめぐる2015年末の日韓合意は「政府間の公式合意だ」と確認した。