民主主義のもろさを、われわれはあらためて学んだ-。バイデン米新大統領は就任演説で、選挙結果を覆そうとしたトランプ前大統領の動きに触れて、こう述べました。「きょうこの日、民主主義が勝利した」と続けたバイデン氏。しかし分断や格差が進んだ米国をどのように立て直していくのか、この先の道の険しさを思わずにはいられません。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
「米国の日、民主主義の日」
ジョー・バイデン氏が米国の第46代大統領に就任した。連邦議会議事堂前でロバーツ連邦最高裁長官を前に就任宣誓を行った。ちょうど2週間前、大勢のトランプ前大統領支持者がバイデン氏の大統領認定を阻止しようと集まった場所だ。バイデン氏は就任演説で「きょうは米国の日であり、民主主義の日だ」と発言。「歴史と希望、再生と決意の日だ。米国は新たに試され、困難に立ち向かっている」と加えた。
就任式の真っ最中に
中国はポンペオ前国務長官らトランプ前政権の高官を多数含む米国人28人に制裁を科す。バイデン新大統領の就任式のさなかに、中国外務省が声明で発表した。対象者とその家族は中国本土と香港、マカオへの渡航が禁じられ、関連する企業や組織が中国と事業を行うことが制限される。トランプ前政権の対中強硬政策を支えた幹部を狙い撃ちにした格好だ。オブライエン前大統領補佐官(国家安全保障担当)、ポッティンガー前大統領副補佐官(同)、ナバロ前大統領補佐官(通商担当)らも対象に含まれる。
トレーディング収入3割増
モルガン・スタンレーの2020年10-12月(第4四半期)はトレーディング収入が大きく増え、通期の業績は過去最高となった。株式トレーディング収入が30%増と大幅に増えたことが寄与。トレーディング部門の業績はアナリスト予想を上回り、同業務でウォール街トップの地位を固めた。債券、通貨、商品(FICC)トレーディング収入は31%増の16億6000万ドルで、こちらもアナリスト予想の15億1000万ドルを上回った。
変異種に効果か
米ファイザーと独ビオンテックが開発した新型コロナウイルスワクチンが英国で発見された変異種にも効果があるとみられることが、新たな試験結果からも示された。20日公開された試験結果によると、コロナワクチンを接種した人の血液中の抗体は、研究所で作られたコロナ変異種の1種類を中和することができた。これ以前にテキサス大学医学部の研究でも、ファイザー製ワクチンが変異種に対して効果があるもようであることが示されていた。
3万4000ドルも割り込む
ビットコインに対する投資熱が冷め始めている。市場がバブルだとの懸念から、投資家が買いを控えている。20日の取引では一時8.4%安となり、3万4000ドルを割り込んだ。ビットコイン価格は1月初めに過去最高値を付けて以来、変動幅が大きくなり、上昇が行き過ぎだったとの見方が増えている。「多くの仮想通貨トレーダーは、ビットコインが短期間で4万1500ドルを付けることができなければ再び急落する恐れがあるとして、別の仮想通貨にも資金を振り向けている」と、オアンダのシニアマーケットアナリスト、エドワード・モヤ氏は述べた。
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