【ワシントン時事】バイデン米大統領は22日、カナダ、メキシコの2カ国首脳と電話会談を行い、外交を始動した。トランプ前政権下で悪化した隣国との関係修復を国際協調路線の第一歩にした形。「同盟の再生」を掲げるバイデン政権は、中国や北朝鮮、イランへの対応をめぐって、日本や欧州の同盟国との連携強化も本格化させる。
米外交再生目指す 北朝鮮、ロシア、イランが火種―バイデン政権
ホワイトハウスによると、バイデン氏はカナダのトルドー首相に「2国間協力の再活性化」を表明。2月の再会談で一致した。メキシコのロペスオブラドール大統領はツイッターで、移民問題などを話し合ったことを明らかにした。バイデン氏は近く菅義偉首相ら主要同盟国の首脳とも電話会談するもようだ。
また、サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は22日までに、北村滋国家安全保障局長や韓国の徐薫国家安保室長、英国、ドイツ、フランスの安保担当高官と個別に電話で会談した。同盟国を軽視し、一方的な行動が目立った「トランプ流」からの転換を鮮明にする狙いがある。