【ソウル時事】日本政府に元慰安婦への賠償を命じた地裁判決の確定に茂木敏充外相が抗議する談話を発表したことを受け、韓国外務省は23日、「被害者らと相談し、円満な解決に向け最後まで努力する」と表明した。一方、日本側には「被害者の名誉と尊厳の回復、心の傷を癒やすための誠意ある努力を示すべきだ」と要求した。
韓国外務省は声明で、慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」をうたった2015年末の日韓合意を「政府間の公式合意だ」と改めて確認。一方、同問題が「普遍的人権侵害」だと主張し、「国際人権規範など国際法に違反したことを直視すべきだ」と強調した。
ただ「政府レベルでは日本にいかなる追加請求もしない方針だ」とも明らかにした。他方で「被害当事者らの問題提起を阻む権利や権限を持っていない」と説明。「国際法違反の状態の是正」を求めている日本に反論した形で、司法判断を尊重する姿勢を強調した。