暗号資産(仮想通貨)ファンド最大手のグレースケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)への需要は鈍化しており、ビットコインが4万ドル台に戻ると期待している投資家は厳しい状況に見舞われているとJPモルガン・チェースが指摘した。
JPモルガンのニコラス・パニガーゾグロー氏率いるストラテジストは22日のリポートで、200億ドル(約2兆800億円)規模のGBTCへの資金流入ペースは4週間移動平均に基づけば、「ピークに達したようだ」と指摘。22日まで2週間の同ファンドの下げは22%と、ビットコインの17%を上回った。
ストラテジストは「現時点で、GBTCを巡る機関投資家の資金動向はビットコインが4万ドルを突破できるほど力強いものではない」と分析。「モメンタムトレーダーによるビットコイン先物のポジション解消が続くリスクがある」点にも言及した。
ビットコインは8日に4万2000ドル近くでピークを付けた。
JPモルガンのストラテジストは、「短期的なリスクバランスは依然として下方向に傾いている」との見方を示した。
原題:Bitcoin Return to $40,000 in Doubt as Grayscale Fund Flows Slow(抜粋)