コロナ禍の生活を支えてくれるオンライン宅配サービス。その先駆者であり世界最大手のアマゾン・ドット・コムが決算を発表します。創業以来最大の売上高が予想されていますが、問題は今後の収益見通しです。少しずつ暮らしが元に戻っていくと期待される中で、破竹の勢いを維持できるのかどうか。こうして企業決算を気にしていること自体、まさに少しずつ平常に戻ろうとしている今の状況を物語っているのかもしれません。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
宴の後
オンライン掲示板「レディット」を通じて個人投資家の間で急速に人気が広がったトレードが、急速に崩れ始めた。ビデオゲーム小売りチェーン大手ゲームストップ株は一時、67%安、映画館チェーンのAMCエンターテインメント・ホールディングスは55%安となる場面があった。銀先物は8年ぶりの高値から5%余り下げた。ミラボー・セキュリティーズのマーク・テイラー氏は「ショートスクイーズの激流は必然的な終末を迎えた」と指摘した。
あちら側にいたヘッジファンド
マドリック・キャピタル・マネジメントは、レディットの情報に基づいた個人投資家の買い殺到でここ数週間に急上昇したゲームストップやAMCエンターテインメント・ホールディングスの債券や株式オプション、株価変動率に投資していたことが奏功。2億ドル(約210億円)近い利益を得たと、事情に詳しい関係者らが明らかにした。
いざ裁判へ
米連邦議会議事堂で起きた反乱をトランプ前大統領が扇動したことに疑いの余地はないと、弾劾裁判の検察官に相当する民主党の弾劾マネジャーらが訴追理由を書面で説明した。「上下両院合同会議を暴力で阻止する反乱を扇動することが弾劾に値しないとすれば、何が弾劾に相当するのか想像しがたい」としている。これに対しトランプ氏の弁護団は「上院にはもはやトランプ氏を弾劾する正当性がない」との反論書を提出した。
配当は維持
米石油大手エクソンモービルの10-12月(第4四半期)決算では米国の天然ガス事業などで193億ドル(約2兆269億円)の評価損を計上し、2020年通期の損益は少なくとも40年ぶりの赤字となった。企業の強さを測る営業キャッシュフローは9%近く縮小し40億ドル。
2枚2倍
米疾病対策センター(CDC)は新型コロナウイルスの感染力がより強い変異株の流行を食い止めるため、マスクの2枚重ねを推奨する可能性がある。米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長が明らかにした。同氏はまだデータが不十分だと指摘した上で、2枚重ねによって防御を強めることは「常識にかなう」と述べた。
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