【ニューデリー時事】インド北部ウッタラカンド州で7日、崩壊した氷河が川に落ち、州内のチャモリ地区などで大規模な洪水を引き起こした。地元メディアによれば、10人が死亡し、100~150人が行方不明という。犠牲者は大きく増える恐れがある。
ウッタラカンド州はヒマラヤ山脈沿いに広がっている。民放NDTVは、ガンジス川上流部の支流の様子を報じ、川沿いの水力発電所の設備を茶色い濁流が押し流す様子を放映した。対中国国境に展開する国境警備隊などが現場に救助に向かった。
洪水の影響は下流にあるヨガの聖地リシケシュなどに及ぶ恐れがある。在インド日本大使館は「最新情報の入手に努めるとともに、河川には近づかないよう」注意を促すメールを在留者に送った。
氷河崩壊の原因は不明だが、ヒマラヤ山脈周辺では温暖化の影響が指摘されている。モディ首相は「インドはウッタラカンドと共にある。全国が安全を祈っている」とツイッターに投稿した。