アメリカの製薬大手ファイザーが開発した新型コロナウイルスのワクチンについて、国内の日本人に行われた治験でも、海外と同様にウイルスの働きを抑える「中和抗体」の増加が確認されたことが関係者への取材で分かりました。厚生労働省は12日、専門家の部会を開いて承認の可否を判断する方針です。
ファイザーは日本政府と7200万人分のワクチンを年内に供給する契約を交わし、去年12月、厚生労働省に承認を求める申請を行いました。
ファイザーは海外で4万人以上に行った治験で95%の有効性が確認されたとしていて、先月末には国内の20歳以上の日本人160人に行った治験のデータも提出しています。
厚生労働省は人種によって有効性や安全性に差がないかを審査していますが、国内の治験でも、海外と同様に接種した人で、ウイルスの働きを抑える「中和抗体」の増加が確認されたことが関係者への取材で分かりました。
年齢が若い人ほど、中和抗体がより増える傾向も見られたということです。
厚生労働省は12日、専門家でつくる部会を開き、承認の可否について判断を求める方針で、海外で接種が始まっている状況も踏まえ、承認が了承される公算が大きくなっています。
部会が了承すれば、厚生労働省が正式な承認に向けて手続きを進めることになります。