24日の米株式相場は続伸。前日に続き、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が経済支援を続ける姿勢を表明したことが好感されました。議長の発言内容自体はこれまでと同様ですが、金融当局の決意を改めて示したことで市場の信頼感が高まったようです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
懸念を一蹴
パウエルFRBは下院金融委員会で証言し、高インフレや景気過熱への懸念を一蹴した。自動車価格の上昇については半導体不足などが影響しているとし、必ずしもインフレにつながるわけではないと指摘。また追加経済対策や金融政策による継続的な支援で経済が過熱するリスクについては、経済が新型コロナウイルスがパンデミック(世界的大流行)となる前の力強さを取り戻すまでにはまだ長い時間がかかるとの認識を改めて示した。
クオンツファンドも注目
3週間に及ぶ世界的な債券売りに、市場動向に追随するクオンツファンドが注目し、動きを増幅させているもようだ。モメンタム戦略のクオンツファンドが積極的に米国債のショートを積み上げていることを、少なくとも一つの指標が示している。10年物米国債利回りとヘッジファンド・リサーチのマクロCTA指数の30日移動平均の相関は今週、昨年3月以来の高水準に達した。
安全で有効
米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が開発した1回接種型の新型コロナウイルスワクチンは、安全かつ効果的だと米食品医薬品局(FDA)のスタッフが判断した。スタッフの報告によれば、J&Jのワクチンは治験で72%の有効性が示された。接種を受けた治験者に新型コロナウイルス感染症(COVID19)に関連した死亡例はなかったという。FDA諮問委員会は26日に会合を開き、J&Jが申請した同ワクチンの緊急使用許可(EUA)について協議する。
あくまで例外的
ゴールドマン・サックス・グループのデービッド・ソロモン会長兼最高経営責任者(CEO)は、従業員が全員そろってオフィスで働くことへの希望をあらためて表明した。リモート勤務は「弊社にとって現状は理想的なものではなく、新常態ではない」とクレディ・スイス・グループ主催の会合で発言。「これは例外的な状況であり、できる限り速やかに修正する」と述べた。
記録的な流出
キャシー・ウッド氏率いるアーク・インベストメント・マネジメントの上場投資信託(ETF)は、記録的な資金流出に見舞われた。ブルームバーグのまとめによれば、データのある直近の営業日に投資家が引き揚げた額は旗艦ファンドの「アーク・イノベーションETF(ARKK)」で4億6500万ドル(約490億円)に上った。アークのETFは、最大の保有銘柄である電気自動車メーカー、テスラなどテクノロジー株の売りの影響を受けた。
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