- キャサリン・タイ氏は進歩的な民主党員として知られる
- 25日の指名承認公聴会に先立ち、ブルームバーグが証言テキスト確認
バイデン米大統領が米通商代表部(USTR)代表に指名したキャサリン・タイ氏は中国に同盟諸国と協力して対抗する姿勢を明らかにする一方、対中政策では現実的なアプローチに乗り出す。同氏は中国について、米国が世界的課題に取り組む上で協力を必要とするライバルであり、パートナーだとの見解を表明する。
上院財政委員会で25日に行われる指名承認公聴会に先立ち、ブルームバーグがタイ氏の証言テキストを確認。同氏は関税や輸出禁止、その他の主要な課題にどう対応するか具体的には言及せず、「既存の手段が持つ機会と限界」を理解していると発言する。
そのうえで「われわれは公正な社会における自由や民主主義、真実、機会という共通の価値を促進し、保護するため、他国との絶え間ない協力に再びコミットしなければならない」としている。
こうしたコメントからは、同氏が米中交渉で強硬路線を維持する一方、混沌としたトランプ前政権の貿易政策から距離を置くため、より系統的かつ現実的な姿勢を取る意向がうかがえる。
タイ氏は進歩的な民主党員として知られるが、争点の多い問題で落としどころを見つける能力などで共和党議員からも敬意を集めている。
中国外務省の趙立堅報道官は北京で25日開いた定例記者会見で、米中の貿易協力は双方に利益をもたらすと指摘した上で、「中国の一般的な経済・貿易慣行を理不尽に非難し、汚名を着せることにわれわれは反対する」と述べた。
原題:Biden Trade Nominee Says China Is Both a Rival and a Partner (1)(抜粋)