【ワシントン時事】米紙ワシントン・ポスト(電子版)は、菅義偉首相、バイデン米大統領、インドのモディ首相、オーストラリアのモリソン首相による日本時間14日付の共同寄稿を掲載した。4カ国(通称クアッド)の枠組みでは初となった12日のテレビ首脳会議を踏まえ「自由で開かれたインド太平洋」実現へ連携を強めていく決意を表明した。

「中国包囲網」に温度差 日米豪印、安保色薄く

 4首脳は「インド太平洋全域が連結され機会を得た新時代において、苦境に立つ地域の支援で協力するため、われわれは集結した」と強調。「インド太平洋が、国際法および航行の自由や紛争の平和解決といった基盤となる原理によって統治され、すべての国が強制されることなく政治的選択を行えることを確実なものとするため、われわれは奮闘している」と指摘し、名指しは避けたが、中国をけん制した。

 また、気候変動問題に取り組むほか、新型コロナウイルス対応でインドでのワクチン増産を表明。東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国をはじめ太平洋の島国、インド洋地域とのパートナー関係を強化する方針を示した。