【ワシントン時事】米政府高官は14日、時事通信に、バイデン政権が先月中旬から北朝鮮当局との接触を試みていることを明らかにした。北朝鮮による核・ミサイル開発問題に取り組む対話の糸口を探る動きとみられるが、「現時点で北朝鮮側から返答はない」という。

「米朝首脳の関与必要」 核問題解決に向け―トランプ前政権高官

 同高官は「2月中旬からニューヨーク(北朝鮮の国連代表部)を含む幾つかのチャンネル」を通じ、北朝鮮当局と接触を図っていると説明した。

 バイデン政権は北朝鮮政策について、利用可能なすべての選択肢の検討などを含む見直し作業を進めている。同高官は「(トランプ)前政権を含む過去の政権で北朝鮮政策に関わった多くの元当局者と相談してきた」と指摘。日本や韓国にも意見を求め、「新たなアプローチ」を模索していると言及した。政策見直しは数週間以内に終わる見込み。

 米国のブリンケン国務、オースティン国防両長官は15日から日韓を歴訪し、両国の外務・防衛担当閣僚とアジア政策を擦り合わせる。ブリンケン氏はさらに、アラスカ州で18日、中国の外交政策を統括する楊潔※(※竹カンムリに褫のつくり)共産党政治局員らと会談する。一連の会談では北朝鮮問題も議題に上る見通しだ。