[ニューヨーク 16日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではドルが小動き。米連邦公開市場委員会(FOMC)が16日から始まる中、方向感に乏しい展開となった。

FOMCは17日に結果が公表される。

テンパスのFXストラテジスト、ホワン・ペレス氏は、「突発的なインフレ高進の兆候が見られず、先週は利回り上昇への懸念が広がったものの株式相場は問題なく推移していることから、連邦準備理事会(FRB)は政策スタンスを維持する」と予想。「米国の卸売物価指数(PPI)、消費者物価指数(CPI)、小売売上高はいずれも引き締めまでの道のりが長いことを物語っている」と述べた。

2月の小売売上高は前月比3%減と、市場予想の0.5%を上回る落ち込みとなった。全米を襲った寒波が響いた。

ドルは通貨バスケットに対し91.84と小幅高。値上がりは3日連続。

キャピタル・エコノミクスのアシスタント・エコノミスト、ベサニー・ベケット氏は「FOMCやパウエル議長が金利上昇をどこまで抑えられるかは分からないが、市場は金融引き締めの可能性を過大評価していると考えられる」と指摘した。

この日の米債券は10年債利回りがやや上昇し1.621%。

ドル/円は0.15%安の108.97円。日銀は18―19日に金融政策決定会合を開く。ユーロ/ドルは0.2%安の1.1905ドル。豪ドルは0.1%安の0.7747米ドル。ニュージーランドドルも0.1%安の0.7193米ドル。