[ニューヨーク 17日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、米連邦準備理事会(FRB)が発表した金利・経済見通しで2023年末まで利上げはないとの見方が示されたことを受け、ドルが下落した。

FRBは16─17日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利の据え置きと国債などを買い入れる量的緩和の継続を全会一致で決定し、景気支援に向けあらゆる手段を行使する姿勢を改めて表明。同時に、新型コロナウイルス感染拡大が収束に向かうに従い、今年の米経済成長率とインフレは大きく上昇するとの見方を示した。

FOMC声明発表を受け、主要6通貨に対するドル指数は0.5%安の91.44。

ゲイン・キャピタルの市場調査部門グローバル責任者、マット・ウエラー氏は「FRBは年ごとの改善具合を単に変更するのではなく、向こう数年にわたる米経済の潜在能力に対する見方を大幅に上方修正した」と指摘。「ただ、政策担当者はより早い時期での利上げを織り込み始めたものの、こうした変化は市場で恐れられていたほどタカ派的ではなかった」と述べた。

FOMC声明を受け、ユーロドル先物市場で22年12月までの利上げ確率が後退。23年3月までに利上げが実施される確率は90%となっている。

終盤の取引でユーロは0.7%高の1.1978ドル。ドルは対円で0.2%安の108.84円。

ドル/円 
 NY午後4時 108.87/108.90
    始値 109.09
    高値 109.32
    安値 108.76

ユーロ/ドル 
 NY午後4時 1.1975/1.1979
    始値 1.1911
    高値 1.1985
    安値 1.1892