• 英中銀は利回り上昇に懸念示さず、欧州医薬品庁がアストラで結論
  • フィラデルフィア連銀指数、グーグル1万人雇用計画、フロリダ異動

先週から続いてきた主要中央銀行の政策決定会合は、きょうの日銀でいったん終了。国債利回りの急ピッチの上昇に、米国と英国の中銀は基本的に動じない姿勢を見せました。欧州中央銀行(ECB)は若干けん制を入れた形ですが、資産購入の規模を増やす考えはないもよう。日銀の政策点検の内容、黒田総裁の記者会見にいつも以上の注目が集まります。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

「異例なほど不透明」

イングランド銀行(英中銀)は金融政策の現状維持を発表した。経済とインフレの回復を示す明確な証拠が見られるまでは政策を引き締めないと重ねて表明。最近の債券利回り上昇についての懸念は示さず、全体的な金融環境は2月以降「おおむね変わっていない」との認識を明らかにした。声明では「パンデミック(感染の世界的大流行)からの回復期間中の需給動向を中心に、景気見通しは引き続き異例なほど不透明だ」とした。

下した結論

欧州医薬品庁(EMA)は英アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンについて「安全かつ有効」だとし、使用する恩恵はリスクを上回ると結論付けた。その上で同ワクチンの接種後に血栓が生じた問題について、関連性を完全には排除できないとして今後さらに調査していくと表明した。この結論を受け、ドイツ、フランス、イタリアなどが使用を再開する。

1973年以来

3月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数は急伸し、1973年以来の高水準となった。指数は前月から28.7ポイント上昇の51.8。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値(23.3)を大きく上回った。同指数ではゼロが活動の拡大と縮小の境目を示す。受注と出荷が大きく改善。仕入れ価格は41年ぶりの水準に上昇した。

1万人雇用創出

グーグルは70億ドル(約7600億円)を投じて年内に米国で少なくとも1万人の雇用を創出する計画を発表した。本拠地のカリフォルニア州でオフィスやデータセンター向けに10億ドル超を投資する。投資の一部はネブラスカ、サウスカロライナ、バージニア、ネバダ、テキサス各州のデータセンター拡張に充当される。昨年パンデミックの前に同社が表明していた100億ドルの投資計画からは規模が縮小されたことになる。

陽光あふれる

ゴールドマン・サックス・グループは資産運用部門の一部をフロリダ州に移す計画の一歩として、最初の移転組となる希望者を募った。同州ウェストパームビーチへの異動を希望する行員を特定するよう幹部がマネジャーらに求めたと、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。最初の移転は投資の専門職を含む200人程度になる可能性があるという。ゴールドマンは同時に、オフィススペースの準備も進めている。

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