[ニューヨーク 26日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場ではドルが主要通貨に対しておおむね横ばい。2月の米個人消費が寒波の影響で大きく落ち込んだものの、市場は反応薄だった。一方、円相場は一時109.80円と10カ月ぶりの水準に値下がりした。

ドルは通貨バスケットに対し92.7200。週間では0.7%高。

2月の個人消費支出は前月比1%減少し、昨年4月以来の大幅なマイナスとなった。寒波による経済活動の停滞などが響いたもようだが、その後の天候の回復や今月成立した新型コロナウイルス追加経済対策法、ワクチンの普及が後押しとなり、消費の落ち込みは一時的にとどまるとみられる。

ドル/円は足元109.64円。

シリコンバレー・バンクのシニア為替トレーダー、ミン・トラン氏は「ドルが第2の風を受けている」と指摘。ドル高トレンドが強気相場と同様に勢いづく可能性があると指摘した。

米10年債利回りはこの日上昇したものの、先週付けた1年ぶりの高水準からは後退している。

ユーロ/ドルは0.26%高。独IFO経済研究所が発表した3月の業況指数は96.6と2019年6月以来の高水準となった。

ただ、域内での新型コロナウイルス感染の拡大やワクチン普及の遅れがユーロの重しとなっている。ドイツのロベルト・コッホ研究所(RKI)のヴィーラー所長は、同国を見舞っている新型コロナウイルス感染の第3波がこれまでで最悪となる「明白なシグナル」があるとし、1日当たりの新規感染者数が10万人に達する恐れもあると警鐘を鳴らした。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは4.5%高の5万3654ドル。