スウェーデンの衣料小売り、ヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)が北京に置く店舗が26日時点で「アップルマップ」と「百度マップ」に表示されなくなっているようだ。同社は新疆ウイグル自治区の人権問題を巡る欧米と中国の対立の最前線に立たされている。
米アップルの「iPhone(アイフォーン)」ユーザーらは、アップルマップあるいは百度マップを使い北京でH&Mの店舗を検索しても表示されないと報告している。ファーストリテイリングの「ユニクロ」は通常通り表示されるという。
「グーグルマップ」で同じ検索をすると、北京および近郊にあるH&M店舗10店余りが表示されるが、米アルファベット傘下グーグルのサービスは中国で禁止されているため、現地でのアクセスはVPN(仮想私設網)経由のみとなる。
After disappearing from Chinese online shopping sites, H&M stores no longer exist on Chinese…maps. Google Maps, which is blocked, still shows accurate information. pic.twitter.com/22Q1xb1Zuk— Yurui Wu (@wuyurui99) March 25, 2021
中国のマッピングデータに関し、アップルは中国のアリババグループが所有するオートナビ・ソフトウエアから得る一方、中国の百度(バイドゥ)は独自に収集している。
アップルとアリババ、百度、H&Mの担当者はコメント要請に応じていない。
新疆ウイグル巡る関連記事 |
---|
・北京青年報、ユニクロなどが新疆産綿ボイコットに言及したと批判 ・良品計画:新疆ウイグル自治区の強制労働・差別巡る報告に深い懸念 ・中国、英国の個人・団体に制裁発動へ-新疆ウイグルで報復 |
原題:H&M Stores Vanish From China Maps as Xinjiang Spat Worsens (1)(抜粋)