[29日 ロイター] – 2月のクーデターで実権を掌握した国軍に対する抗議デモが続くミャンマーで29日、最大都市ヤンゴンなどで新たに14人が治安部隊に殺害された。人権擁護団体によると、クーデター以降の死者は少なくとも510人に達した。
ヤンゴンの南ダゴンでは治安部隊が通常よりも大口径砲の武器やグレネード・ランチャーなどを使用し、デモ参加者が設置したバリケード撤去したという。
国営テレビは、治安部隊が「暴動用の武器」を使用し、「暴力的なテロリスト」の群衆を追い払ったと報じた。
米ホワイトハウスはこの日、ミャンマー軍による市民殺害を「嫌悪すべき」武力行使と非難し、民主主義の回復を改めて要求。国連のグテレス事務総長も殺害とデモ弾圧をやめるよう軍に求めた。
またミャンマー東部では、数千人の市民が国軍による空爆から逃れようと、隣接するタイに避難。しかし地元当局者によると、タイ軍が国境で入国を阻止し、2000人強がミャンマー側に退去させられた。
タイ当局は強制退去の情報を否定している。