[ワシントン 31日 ロイター] – 国際通貨基金(IMF)は31日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響で、2024年の世界経済生産が当初予想から約3%押し下げられるとの見通しを示した。
同時に、パンデミックに伴う中期的な影響は08─09年の世界金融危機時ほど深刻とはならないと予想した。
各国による前例のない政策行動によってシステミックな金融ストレスや経済への長期的な影響がおおむね回避されても、コロナ禍による「傷跡」が残る可能性はなお大きいと指摘。とりわけ財源が限られている国にとっては、回復への道のりは引き続き厳しいものになるとし、「世界金融危機時とは異なり、新興国や途上国は先進国よりも大きな打撃を被るだろう」との認識を示した。
また、コロナ禍の影響で、接客業など人の接触が多い部門の雇用が恒常的に縮小する可能性があることから、中長期的に労働市場により大きな影響が及ぶ恐れがあると指摘した。
IMFは4月6日に最新の世界経済見通し(WEO)を発表し、世界的な経済成長率予想を上方修正する見通し。