英アストラゼネカ製の新型コロナウイルス感染症(COVID19)ワクチンについて、英医薬品・医療製品規制庁(MHRA)は接種の恩恵がなおリスクを上回るとの見解を示した。同国ではアストラ製ワクチンとの関連が疑われる血栓症例が新たに25件報告された。
MHRAは1日付の発表資料に、血栓症例は今回報告された分を合わせ3月24日時点で計30件になったと記した。件数の増加に伴い、欧州の一部の国は予防措置を講じ、ワクチン使用を制限している。
これで英国でアストラ製ワクチン接種後に血栓が報告された割合は、約60万分の1となった。英国では米ファイザーとドイツのビオンテックが共同開発したワクチンも使われているが、そのワクチンについては同様の報告がない。
MHRAは「現在進めている再評価作業に基づくと、新型コロナに対するワクチンの恩恵はいかなるリスクをも依然上回っており、通知が来たら接種を受けるべきだ」と促した。アストラ製、ファイザー製ともにCOVID19に対する「非常に高いレベルの防御力」を示しているとした上で、「あらゆるワクチンや医薬品には一定の副反応がある」と付け加えた。
原題:U.K. Says AstraZeneca Shot Remains Safe After Clot Count Rises(抜粋)