【世宗聯合ニュース】韓国名門のソウル大を卒業後、50年余りを経て専門大学(短大に相当)に入学した新入生が話題を集めている。南部・済州島の済州漢拏大の観光日本語科に在籍するクォン・ムイルさんだ。
韓国専門大学教育協議会によると、クォンさんは1942年生まれで60年代にソウル大の哲学科と行政大学院を卒業。社会生活を経て、2004年から済州島で暮らしている。
済州島の歴史に関する執筆活動を行ってきたクォンさんは最近、古代耽羅史に関する執筆に取り組んでいるが、史料が十分にないため限界を感じていた。そんなとき、済州島に近い日本になら史料や論文が残っているかもしれないと思い当たり、まずは大学で日本語の基礎から学ぼうと決心したという。
80歳目前での新たな挑戦に対する周囲の激励は、大きな力になっている。
クォンさんは同協議会を通じ、「日本の書籍を読めるほど語学力がつくかどうかも分からず、目当ての資料を手に入れられないかもしれない」としながらも、「若者たちと青春を楽しみながら日本語を学び、隣国日本への理解を深められるなど、得るものはあるはずだ」とコメント。人生100年時代といわれる昨今、「80歳はもう一つの始まり」だと新たな学びに意欲を示した。