【ニューヨーク時事】米金融大手モルガン・スタンレーは16日、米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントとの取引に関連し、9億1100万ドル(約1000億円)の損失を計上したと発表した。複数の金融機関が巨額損失発生の可能性があると発表しているが、米銀では最大の損失額となる。
世界の金融大手が巨額損失 野村HD、問われるリスク管理―ニュースQ&A
2021年1~3月期決算の中で明らかにした。ゴーマン最高経営責任者(CEO)は決算説明会で、アルケゴスのような投資会社は透明性が欠如しており、「誰が何を保有しているのか、正確に知ることがより難しくなっていた」と弁明した。
モルガンはアルケゴスに対し、融資や証券保管、取引執行などを行う「プライム・ブローカー」業務を行っていた。アルケゴスの運用悪化を受け、担保としていた保有株を売却したが、その過程で損失を出したという。