【北京時事】中国外務省の汪文斌副報道局長は19日の記者会見で、日米首脳共同声明について、世界には国連中心の国際システムだけしかないと述べた上で、「米日は国際社会を代表できず、国際秩序を定義する資格はなく、自分の基準を人に押し付ける資格もない」と批判した。共同声明発表後、中国外務省報道官の会見は初めて。
16日(日本時間17日)に発表された共同声明は「自由で開かれたルールに基づく国際秩序への挑戦に対抗」「ルールに基づく国際秩序に合致しない中国の行動について懸念を共有」と明記しており、汪氏は真っ先にこれらに反論。「自由で開かれたインド太平洋」構想について、「米日は『自由で開かれた』と言っているが、実際は『小さなサークル』をつくり集団対立を扇動するもので、地域の平和と安定への真の脅威、国際規則・秩序の勝手な破壊だ」と非難した。
汪氏は「人権問題において日米両国は中国や世界の人民に借りがある」と主張。日米は「自らの侵略行為や他国への人権侵害を反省すべきだ」と述べ、日本の原発処理水海洋放出の決定についても改めて撤回を要求した。