[ニューヨーク 21日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではドルが主要通貨に対し下落。序盤の取引では、オーバーナイト取引で付けた7週間ぶり安値から切り返したものの、カナダ銀行(中央銀行)が来年にも利上げに踏み切る可能性を示唆したことを受け、下げに転じた。
カナダ中銀は21日、政策金利である翌日物金利の誘導目標を過去最低水準の0.25%に据え置いた。ただ、2022年の利上げの可能性をほのめかしたほか、週間の国債の純買い入れ目標縮小を決定した。
終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数は0.1%安。一時は0.24%上昇していた。
米ドル/カナダドルは約1%下落した。
他の資源国通貨も上昇。豪ドルとニュージーランドドルは米ドルに対し約0.5%上昇した。
アナリストの間からは、カナダ中銀が引き締めに傾いたことは、他の主要中銀の政策転換の可能性を示唆しているとの指摘が聞かれた。
来週開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目が集まる。
ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニア市場アナリスト、ジョセフ・マニンボ氏は「米連邦準備理事会(FRB)がトーンを変更する場合に備え」、投資家が今後数日大きな動きに出ることを控える可能性があると指摘。「ドルが転換期に差し掛かっているようだ」と述べた。
ユーロ/ドルは横ばいの1.2032ドル。
ドル/円は一時107.86円を付けた後、108.08円近辺で推移した。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは5万5500ドル近辺で取引された。