- 野村は合計で約3077億円、UBSは930億円
- 損失の大きさはクレディS、野村、モルガンS、UBSの順
ビル・フアン氏のファミリーオフィス、アルケゴス・キャピタル・マネジメントのポジション崩壊に絡む損失は、野村ホールディングスとスイスのUBSグループが27日に合わせて37億ドル(約4000億円)余りを公表し、世界の銀行の合計が100億ドルを突破した。
野村は1-3月期に約2457億円の損失を計上、今年度内には約620億円の追加損失を見込む。これまでアルケゴスの影響を公表していなかったUBSは1-3月(第1四半期)と4-6月(第2四半期)で合計約8億6100万ドルの損失が生じると明らかにした。
アルケゴスは銀行からの証拠金請求に応じられず、レバレッジを効かせた株式ポジションの清算に追い込まれた。これに絡みクレディ・スイスは総額約55億ドルと最大の損失を被った。野村の損失は2番目に大きく、UBSは米モルガン・スタンレーに次ぐ4番目となった。モルガン・スタンレーも決算発表時に突然9億1100万ドルの損失を明らかにし、投資家やアナリストを驚かせた。
米JPモルガン・チェースとシティグループ、28日に決算を発表するドイツ銀行は影響を免れたか軽微だった。UBSとモルガン・スタンレーは決算発表前に公表が必要になるほど重大な影響ではないと判断していた。ゴールドマン・サックス・グループとウェルズ・ファーゴの2社は完全に損失を回避した。
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原題:Nomura, UBS Take Global Banks’ Archegos Hit to Over $10 Billion(抜粋)