[28日 ロイター] – 米アップルが28日発表した第2・四半期(3月27日まで)決算は、売上高と利益がそろって市場予想を上回った。次世代通信規格「5G」に対応するiPhone12や自社チップを搭載した新型「Mac(マック)」ラップトップなどの販売が好調だった。900億ドル規模の自社株買いも発表した。
売上高は896億ドル、1株利益は1.40ドル。リフィニティブのまとめたアナリスト予想はそれぞれ774億ドル、0.99ドルだった。
引け後の時間外取引で、アップルの株価は3%上昇した。
クック最高経営責任者(CEO)はロイターに対し「米経済にとり非常にポジティブな兆候を確認してる」とし、米景気回復への期待を表明した。また今回の決算では「サプライチェーンの問題に絡む大きな問題は見られなかった」と述べた。
iPhoneの売上高は479億ドルで、ファクトセットのまとめたアナリスト予想の414億ドルを上回った。
新型コロナウイルス流行に伴うリモートワーク・ラーニングなどの広がりを背景にMacラップトップやiPadの販売も好調。Macの売上高は91億ドル、iPadは78億ドル。市場予想はそれぞれ68億ドル、56億ドルだった。
クックCEOは、Macに搭載された自社開発半導体「M1」に対し、顧客から大きな反響があったと指摘した。
ワイヤレスイヤホン「AirPods(エアポッド)」や紛失防止トラッカー「AirTag(エアタグ)」などのアクセサリー部門の売上高は78億ドル、アプリ販売サイト「アップストア」などのサービス部門の売上高は169億ドルで、ともに市場予想(74億ドル、155億ドル)を上回った。
クックCEOによると、自社プラットフォームの有料登録会員は6億6000万人と、前四半期の6億2000万人から増加した。
中国都市圏での売り上げは87.5%増の177億ドル。伸びは前四半期の57%から加速した。
自社株買い計画に加え、配当を7%引き上げ、1株当たり0.22ドルとした。市場予想は0.21ドルだった。