国債や借入金などを合わせた、いわゆる“国の借金”は、ことし3月末の時点で1216兆円余りと、5年連続で過去最大を更新しました。新型コロナウイルスへの対応などで、この1年では初めて100兆円を超える増加となり、財政状況は一段と厳しくなっています。

財務省によりますと、国債と借入金、それに政府短期証券を合わせた政府の債務、いわゆる“国の借金”は、ことし3月末の時点で1216兆4634億円となり、5年連続で過去最大を更新しました。

去年の3月末と比べた1年間の増加額は101兆9234億円で、比較が可能な1997年度以降で初めて100兆円を超える大幅な増加となりました。

医療や介護、年金などの社会保障費が膨らんでいることに加え、昨年度は新型コロナへの対応で、国債の新規発行額が初めて100兆円を超えたことが要因です。

内訳は、国債が1074兆1596億円、短期的な資金繰りのために発行する政府短期証券が90兆2990億円、借入金が52兆48億円となっています。

新型コロナへの対応が続く中、今年度の当初予算案でも43兆5970億円の新規国債を発行する計画で、財政状況は一段と厳しくなっています。