新潟県の柏崎刈羽原子力発電所でテロ対策に重大な問題があったことを受けて、原子力規制委員会が全国の原発を調べたところ、福島県にある東京電力の福島第二原子力発電所でもテロ対策上の不備があったことが分かりました。

東京電力の柏崎刈羽原発では、去年、テロリストなどの侵入を検知する複数の設備が壊れ、その後の対策も十分機能していなかったことが分かったほか、社員が中央制御室に不正に入室するなどテロ対策で重大な問題が相次ぎ、規制委員会は先月、東京電力に行政処分を行うとともに、全国の原発でも同様の問題がないか調べていました。

関係者によりますと、その結果、福島県にある東京電力の福島第二原発でもテロ対策上の不備が見つかったということです。

柏崎刈羽原発のような深刻なケースではないということですが、重要な設備などがあって入域が制限されている「防護区域」への出入りに関わる不備だということで、すでに対策が取られたとしています。

東京電力は「核防護に関わるため、現時点では詳細は控えさせてほしい」と話しています。

原子力規制委員会は、こうした不備について19日にも議論し、4段階ある評価のどのレベルに当てはまるか東京電力に示すことにしています。