防衛省は18日、自衛隊による東京と大阪での新型コロナウイルスワクチンの大規模接種をめぐり、朝日新聞出版と毎日新聞の記者が架空の接種券番号などで虚偽の予約をしたとして両社に抗議文を送った。
予約では、専用サイトに接種券番号や生年月日などを入力する必要がある。ただ、接種券を配る市区町村と番号を突き合わせないため、架空の番号でも予約できる状態となっている。
岸防衛相は18日の記者会見で「不正な手段によって予約することは、貴重なワクチンを無駄にしかねない悪質な行為」と訴えた。悪質なケースには法的措置も検討するという。
朝日新聞出版はニュースサイトに、毎日新聞は紙面に、それぞれ記者が虚偽予約を試した記事を掲載した。朝日新聞出版社管理部は「現時点で抗議文が届いておらず、内容を確認していないためコメントは差し控える」としている。毎日新聞社社長室広報担当は「(虚偽予約が可能かどうかの)確認作業は公益性が高いと判断した。予約はすぐに取り消している」とコメントした。