サマーズ元米財務長官は21日、仮想通貨は経済での重要性が引き続き限定的だとしても、世界市場で「デジタル・ゴールド」のような商品として存在し続ける可能性があるとの認識を明らかにした。先週ビットコイン相場が乱高下した後で、発言した。
同氏はブルームバーグテレビジョンの番組「ウォールストリート・ウィーク」で、仮想通貨が「各国政府の日々の業務とは別個の」資産を求める人たちに金への代替物を提供すると指摘。
同氏は「金は長期間、そうした種類の主要な資産だった」とし、「仮想通貨は安全な保有資産を求める人たちが合意する形となる公算がある。私の予想では仮想通貨は一種のデジタル・ゴールドとして普及するだろう」と語った。
サマーズ氏は同時に、仮想通貨が経済全体にとって重要ではなく、支払いの主要手段になることはないだろうとの見通しを示した。
同氏はまた、バイデン政権が企業に増税を求めることで「正しい方向」にあると主張。米経済に過熱リスクがあるとの自身の懸念に関しては、連邦準備制度理事会(FRB)がインフレの脅威をより認識する必要があると述べた。
原題:Summers Says Crypto Has Chance of Becoming ‘Digital Gold’(抜粋)