[ワシントン 25日 ロイター] – 米商務省が25日に発表した4月の新築一戸建て住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で86万3000戸と、前月比5.9%減少し、エコノミスト予想の97万戸を下回った。供給減を受けた住宅価格の高騰が背景にあり、住宅市場の勢いが削がれる恐れがある。
3月の販売戸数は91万7000戸と、当初発表の102万1000戸から下方改定された。
4月の価格中央値は37万2400ドルと、前年同月比20.1%急騰。販売は20万─39万9000ドルの価格帯に集中し、最も需要が高い20万ドル以下の住宅の販売は全体の2%にとどまった。
在庫は31万6000戸と、前月の30万4000戸から増加。4月の販売ペースに基づく在庫の消化期間は4.4カ月。前月は4.0カ月だった。6─7カ月が健全な需給状況を示す水準とされている。
4月に販売された住宅の約73%が建設中、もしくは未着工だった。
新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)により在宅勤務が増え、より広い住宅を求める人が増える一方、コロナ禍での供給の混乱により木材などの物資が不足しており、供給拡大の妨げになっている。
ホワイトハウスのサキ報道官は25日、政府として国内の住宅価格の上昇を注視しており、住宅に手が届かなくなってきていることを懸念していると表明した。