[ロンドン 28日 ロイター] – 主要7カ国(G7)の貿易相会合は28日、世界貿易機関(WTO)改革に向け、民主主義国家の結束が必要との認識で一致した。
会合はオンライン形式で2日間の日程で行われ、日本からは梶山弘志経済産業相と茂木敏充外相が出席した。
共同声明では「ルールに基づく多国間貿易システムの基本原則かつ目標である自由で公正な貿易と、国際貿易ルールの近代化へのコミットメントにおいて一致している」と表明した。
さらに「非市場的な政策や慣行の利用拡大」を懸念しており、多額の補助金や経済に対する国家の隠れた関与、技術の窃取が競争をゆがめ、システムの公平性と信頼性を低下させているとし、名指しは避けながらも中国の行動を暗にけん制した。
新型コロナウイルス関連では、世界的大流行(パンデミック)からの回復を確実にするために、貿易が果たす重要な役割を再確認した。
梶山経済産業相は「安全なワクチンの生産拡大には、能動的な技術移転をいかに迅速に進めるかが課題で、ワクチンの早期普及のために真に何が必要か、幅広い視野での議論が必要」と述べた。