米国の医療機関で新型コロナウイルス感染症(COVID19)患者向けの病床の占有率が昨年3月以来の水準に低下しました。一方、アジアでは感染再拡大で活動制限が強化されています。インドネシアでは5月初めのラマダン明け祭りが感染急拡大に影響しました。米国ではこの日のメモリアルデーが夏の非公式な始まりですが、ワクチン接種が進んでいるとはいえ、集団免疫はまだ獲得してはおらず、油断大敵です。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

在庫減の予想

石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」の共同技術委員会(JTC)は、6月1日の閣僚級会議に先立つ市場評価で、石油在庫のだぶつきは来月末までにほとんど解消され、9月から12月にかけては1日当たり200万バレル以上の在庫減が見込まれると予想した。ブルームバーグがJTCの文書を確認した。

元高を抑制

中国人民銀行(中央銀行)は外貨を対象とした預金準備率を6月15日に2ポイント引き上げて7%にすると発表した。金融機関の外貨流動性管理を強化する狙いがあるとしている。外貨預金準備率の引き上げは2007年以来。中国本土市場で外貨流通を減らす効果があり、人民元の上昇抑制に寄与する可能性がある。

インフレ加速

ドイツの5月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比2.4%と、ブルームバーグがまとめた予想中央値を上回り、2018年10月以来の高水準に達した。新型コロナウイルス感染拡大阻止でレストランや店舗、文化施設に課してきた制限を当局が解除し始めたことが背景にある。スペインとイタリアでも物価上昇加速が見られ、6月1日公表予定のユーロ圏の5月のインフレ率は1.9%が見込まれている。

インド経済

インドの1-3月の国内総生産(GDP)は前年同期比1.6%増となった。ブルームバーグのエコノミスト調査では1%増(中央値)と見込まれていた。インド経済は2四半期連続でプラス成長を確保したが、昨年度(2020年4月-21年3月)のGDPは前年比7.3%減と、通年としては過去最悪となった。

棄権

女子テニスの大坂なおみはツイートで、全仏オープンを棄権することを明らかにした。大坂は試合後の記者会見に出ないと決めたことについて、決して騒ぎを起こしたくはなかったと説明した上で、「それよりも大事なのは、私は決して心の健康を矮小(わいしょう)化しないし、その言葉を軽々しく使うことはない」と言明。2018年の全米オープン以来、抑うつ症状に何度も苦しんできたことを打ち明けた。

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