5月31日のニューヨーク市場で金スポット価格が上昇。月間ベースでは昨年7月以来の大幅高となった。景気回復の手掛かりを示すとみられる米雇用統計の発表を4日に控え、インフレリスクに関心が集まった。
一部の米金融当局者は、経済再開に伴い累積需要が解き放たれて物価は押し上げられると予想されるものの、供給不足が和らぐ中で物価上昇は一時的なものにとどまるはずだとみている。金融当局が物価の目安として重視するPCE(個人消費支出)の総合価格指数は4月に前年同月比で3.6%上昇と、2008年以来の伸び率となった。
金スポット価格はニューヨーク時間午後1時14分(日本時間6月1日午前2時14分)現在、0.2%高の1オンス=1906.79ドル。今月に入り7.8%上げている。先週は1月8日以来の高値となる1912.76ドルを付けていた。銀とパラジウム、プラチナも値上がり。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は月間ベースで2カ月連続の下落となった。
ニューヨーク銅先物相場は0.2%安で終了。ロンドン金属取引所(LME)は祝日のため休場だった。
原題:Gold Heads for Biggest Monthly Gain Since July on Inflation Bets(抜粋)