5月の米消費者物価指数(CPI)の前月比上昇分のうち52%は、6項目で占められている。中古車とレンタカー、自動車保険、宿泊、航空運賃、外食だ。ブルームバーグ・エコノミクスはこう指摘し、急激なインフレは一時的な要因によるところが多いと分析しました。CPI発表直後にいったん上昇した米10年債利回りは結局低下し、1.45%も割り込みました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

予想上回る伸び

5月の米CPIは市場予想を上回る伸びとなった。総合CPIは前月比0.6%上昇(市場予想0.5%上昇)、変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIは同0.7%上昇(予想0.5%上昇)。前年同月比では総合CPIが5%上昇と、2008年8月以来の大きな伸び。ただ、この数字にはベース効果によるゆがみが引き続き影響している。コアCPIは前年同月比3.8%上昇で、1992年以来の高い伸びを示した。

高ペースでの買い継続

欧州中央銀行(ECB)はパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の下での債券購入を高ペースで続けると表明した。ラガルド総裁は政策発表後の記者会見で、市場金利の持続的上昇が調達環境のタイト化を招く可能性があるとし、そのようなタイト化は時期尚早で回復へのリスクになると指摘した。ECBは最新の経済予測で今年と来年の成長とインフレの予想を引き上げたが、経済回復を支える取り組みを続ける構えだ。

1100人以上を逮捕

中国は暗号資産(仮想通貨)を使ったマネーロンダリング(資金洗浄)の一斉摘発に踏み切り、1100人以上を逮捕した。仮想通貨関連の活動に対し、取り締まりを強化する姿勢を再び打ち出した。公安省が発表した声明によれば、警察当局は170を超える犯罪集団を摘発。インターネットや電話を利用した詐欺で得た資金を洗浄する際、追跡されないよう仮想通貨を使用していたという。

6週連続で減る

米新規失業保険申請件数は6週連続で減少し、労働市場の一段の改善や力強い経済成長に沿う格好となった。6月5日終了週の申請件数は前週比9000件減の37万6000件。前週は38万5000件だった。失業保険の継続受給者数(5月29日終了週)は25万8000人減の350万人と、3月中旬以来の大幅な減少となった。

ソフバンクGのファンドも投資

中南米に新たなユニコーンが誕生した。メキシコのフィンテック企業クリップで、中小企業向けに決済サービスを提供している。クリップはソフトバンクグループの中南米ファンドとバイキング・グローバル・インベスターズから2億5000万ドル(約270億円)の投資を受け、バリュエーションが20億ドルに達した。クリップの創業者で最高経営責任者(CEO)のアドルフォ・ババツ氏が明らかにした。

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