立憲民主、共産、国民民主、社民の野党4党は15日午前、菅義偉(すがよしひで)内閣に対する不信任決議案を衆院に共同で提出した。16日までの国会会期の3カ月延長を与党が拒否したことを踏まえた。不信任案の提出は安倍晋三内閣時代の令和元年6月以来。与党は15日午後の衆院本会議で否決する方針だ。秋までに行われる衆院選をにらみ、与野党の攻防は激化している。
不信任案提出をめぐり立民の枝野幸男代表は一時、慎重な姿勢も見せていたが、与党が会期延長を拒否したことに加え、先の党首討論などを踏まえ、「戦後最大の危機であるコロナ感染症から国民の命と暮らしを守る責任感や危機感が全く感じられない」として、提出にかじを切るった。衆院選を控え、対決姿勢を鮮明にする狙いもある。
自民党の二階俊博幹事長は不信任案が出された場合の対応について「首相に解散を進言する」と語っていた。ただ、首相は衆院解散・総選挙の時期について「最終戦はコロナ対策だ」としている。