[ニューヨーク 17日 ロイター] – 米連邦準備理事会(FRB)が短期金融市場における資金吸収のための調節手段としているリバースレポ・ファシリティーの取引額が17日、7558億ドルと過去最高となった。金融機関がリバースレポを活用してFRBに資金を貸し出す動きが続いている。

FRBは15─16日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、超過準備の付利金利(IOER)と翌日物リバースレポ金利をそれぞれ5ベーシスポイント(bp)引き上げると決定した。

アナリストによると、IOERの引き上げにより、フェデラルファンド(FF)金利の実効レートは0.05%ポイント上昇し、レポ金利にも上昇圧力がかかるという。

FF金利の実効レートは0.06%を維持しているが、IOERと翌日物リバースレポ金利はそれぞれ17日付で0.15%、0.05%に引き上げられるため、18日に変動する可能性がある。

一方、レポGC金利は0.01%から0.06%に上昇した。

ただ、カーバチャー・セキュリティーズの債券・レポ部門エグゼクティブバイスプレジデント、スコット・スカイリム氏は、リバースレポ金利の引き上げが取引額に与える影響はほとんどないと指摘。「市場のレポ金利がゼロ%でリバースレポ金利もゼロ%のときはリバースレポ・ファシリティーの取引額が5000億ドル超となった。市場のレポ金利とリバースレポ金利の両方が0.05%ポイント上昇しても、リバースレポ・ファシリティーから現金を引き揚げる理由はない」と述べた。