北朝鮮の金正恩総書記は17日、「対話と対決の両方」の用意があると表明し、バイデン米政権との協議に応じる姿勢を示唆した。朝鮮労働党の中央委員会総会での金総書記の発言を国営朝鮮中央通信(KCNA)が18日に伝えた。
北朝鮮の指導者レベルから米朝協議の提案を示唆する発言は、バイデン政権発足後では初めて。金総書記はトランプ前大統領とは3回会談した。北朝鮮はこれまでバイデン政権からの対話の要請を拒否し、同国の核開発プログラムを批判するバイデン氏の発言に強く反発してきた。
KCNAによると、金総書記は北朝鮮が対話と対決の両方で準備する必要があると述べる一方、「わが国の尊厳と利益を守るため」には「一層抜かりなく対決の準備を整えなければならない」とも指摘した。
金総書記は1月、より高度な核技術の追求などを通じて、米国の脅威に対する防衛力を絶えず強化する必要があると表明していた。
北朝鮮の金委員長、米国は「最大の主敵」-核兵器の高度化推進へ
北朝鮮の核問題を巡っては、米国のソン・キム北朝鮮担当特使が19日から訪韓し、韓国の魯圭悳(ノ・ギュドク)朝鮮半島平和交渉本部長と21日に協議する予定。韓国外務省によると、日本の当局者を交えた3者協議も同日行うという。
日米韓、北朝鮮巡り21日に3者協議-韓国外務省
中国外務省の趙立堅報道官は北京で18日開いた定例記者会見で、中国は「朝鮮半島情勢が新たな緊張に直面している」と考えていると述べ、関係各国に緊張を「段階的に緩和させる機会を捉え取り組む」よう呼び掛けた。
Return of Rocket Man
Missile tests under Kim Jong Un
Sources: South Korea Ministry of Defense and Center for Nonproliferation Studies
原題:North Korea’s Kim Jong Un Opens Door for Dialogue With Biden (2)(抜粋)