トヨタ自動車が24日開示した令和3年3月期の有価証券報告書によると、豊田章男社長の役員報酬は前期比700万円減の4億4200万円だった。開示が義務付けられている1億円以上の取締役は1人増の7人だった。
豊田氏の報酬減は、算定の指標となる本業のもうけを示す連結営業利益が、3年3月期は前期比で減少したことなどが影響した。最も高額だったのは昨年6月に取締役を退任したディディエ・ルロワ氏で14億5100万円。退任時にそれまでの税金の補塡(ほてん)分として7億4700万円を計上したことが押し上げた。
また、東京証券取引所の指針を受け、投資目的以外の政策保有株の見直しを進めており、化学メーカーのダイセル、部品製造の椿本チエイン、TPR、三桜工業、産業機械を手掛ける不二越、芝浦機械の株式をそれぞれ手放した。トヨタは株式売却後も「各社との取引関係に影響はない」としている。