香港メディア界の重鎮で現在服役中の民主活動家、黎智英(ジミー・ライ)氏が所有するネクスト・デジタル(壱伝媒)は、事業運営をまだ続けており、7月1日に業務を停止するとのメッセージは誤りだったとしてスタッフに謝罪した。ブルームバーグが内部文書を確認した。

  香港上場の壱伝媒は6月30日、従業員に業務停止を通知していた。傘下の香港紙・蘋果日報(アップル・デーリー)はトップ編集者や幹部が香港国家安全維持法(国安法)違反の容疑で逮捕された後、発行を先週停止した。

  壱伝媒は1日遅くにあらためて従業員に送付した文書で、「業務を停止するとの6月30日付の電子メールは、人事異動の実施に関するものであることをここで明確にする。事業運営の停止ではない」と説明。給与などの問題解決については労務規定に従うとした。その上で、「今回の誤ったメッセージについて謝罪する」と表明した。

壱伝媒が7月1日に業務停止、黎智英氏の香港メディア企業

  壱伝媒の担当者にコメントを2日に求めたが、すぐには返答がなかった。同社株は先月17日から売買停止となっている。

原題:Next Digital Says Not Ceasing Operations, Apologizes to Staff(抜粋)