「今じゃなければ、いつするんだ」-。英イングランドは予定通り19日に、新型コロナ対策の制限措置を解除することになりました。ジャビド保健相は議会で、先送りすれば冬が近づきウイルスが活発化するとして理解を求めました。しかし英国はデルタ変異株のまん延で、足元では1日当たりの新規感染者数が3万人超に急増。不安が募る中での「正常化」となります。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
良心に「期待」
イングランドでは社会的距離の確保とマスク着用を法律で義務付けていたが、これを人々の注意や自制に「期待する」としたガイドラインに切り替える。ジャビド保健相は下院で、ナイトクラブを含む全事業者は収容人数に制限を設けずに営業できると説明。ただ、混雑時には顧客にワクチン接種または陰性の証明を提示するよう求めることが「励行される」という。在宅勤務の指示も取り下げるが、今夏の職場復帰は「徐々に」行われるべきだと述べた。
取りまとめへの機運
欧州連合(EU)は主要国が大筋合意した世界共通の最低法人税率を成立させるための交渉に注力するため、デジタル課税の推進を先送りすることを明らかにした。EUはこれまで、より均一的に企業に課税するための包括的な取り組みで進展がないなら何らかの課税を導入すると表明していた。国際課税の枠組みを強化する経済協力開発機構(OECD)の合意を20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が週末に承認したことで、成立が一段と現実味を帯びてきた。
またもデフォルト
中国の不動産開発会社、四川藍光発展は11日に償還日を迎えた人民元建て社債9億元(約153億円)相当について、期日内に元利払いを履行できなかった。本土社債市場では今年、過去最速ペースでデフォルト(債務不履行)が増えており、特に不動産開発会社が支払い不能に陥るケースが目立つ。債務負担に苦しむ同業界の借り入れ抑制に当局が動いていることが背景にある。
リスク調整後では最悪クラス
相場が激しく変動するビットコインのリターンは、リスクに見合うものなのだろうか。ゴールドマン・サックスはシャープレシオ(リスク1単位当たりのリターンの大きさを測る指標)を得るため、さまざまな資産クラスのリターンをボラティリティーで調整して比較。それによると、ビットコインは金や米国債をやや上回るが、株式の主要指数やセクターを基本的に全て下回ることが分かった。
オーバーシュートの意味
欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁は、ECBが容認姿勢を示すインフレ率のオーバーシュートについて、その程度や期間の「具体的な」考えは全くないと述べた。オーバーシュートは「判断の問題」になるだろうと発言。ユーロ圏で景気回復が進んでいるものの、コロナ変異株の感染が拡大していることから安心できる余地は一切なく、「相当な」金融緩和がなお必要不可欠だとの見解を示した。
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