欧州連合(EU)域内の成人の半数超が既に新型コロナウイルスワクチン接種を受けているが、各国首脳らは接種率のさらなる引き上げを目指し圧力を強めている。メルケル独首相は接種率がパンデミック(世界的大流行)の今後の方向を決めるだろうと述べた。
今月19日にイングランドの制限措置解除を計画するジョンソン英首相に対し、医療関係者らは感染の再拡大で医療体制がひっ迫する恐れがあると警告。エコノミストも制限解除によって公衆の安全への脅威が大きくなり、消費者信頼感を押し下げると予想しており、景気回復が阻害されるのではないかとの懸念が強まっている。
ギリシャとオランダでは新規感染が急増。ロシアは国産ワクチン「スプートニクV」の年間生産量引き上げでインドのセラム・インスティチュート・オブ・インディア(SII)と契約した。
米疾病対策センター(CDC)が22日に予定している「予防接種の実施に関する諮問委員会(ACIP)」会合の中心議題はワクチンの安全性とギラン・バレー症候群になる見通し。米食品医薬品局(FDA)は12日、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製ワクチンのファクトシートに、免疫系が神経を攻撃する同症候群の「わずかなリスクの可能性」を追加した。
J&J製ワクチンにギラン・バレー症候群の副反応リスク追加-米当局
フランス政府のアタル報道官は国内の新型コロナ発症率がこの1週間で60%上昇し、パリ地域を含め8地域で警戒レベルに達したと述べた。インドで最初に確認されたデルタ変異株が新規感染の6割超を占めているという。
ロシアでは1日当たりのコロナ死者が780人と、パンデミック開始以来最多となった。新たな感染拡大で同国の医療体制はひっ迫している。
新型コロナのパンデミックによって職場のデジタル化が加速し、それが米国経済の生産性押し上げに寄与している。ゴールドマン・サックス・グループが分析結果を公表した。
ベトナム政府ウェブサイトへの投稿によると、同国は日本とオーストラリアから合わせて250万回分の新型コロナワクチン提供を受ける。日本が提供する100万回分は今月16日にホーチミン市に届く予定で、累計300万回分となる。オーストラリアが提供するのはアストラゼネカ製ワクチン150万回分。
米ジョンズ・ホプキンズ大学とブルームバーグの集計データによると、世界の新型コロナ感染者数は1億8760万人、死者数は404万人をそれぞれ超えた。ブルームバーグのワクチントラッカーによれば、世界のワクチン接種は計34億6000万回を上回った。
原題:EU Leaders Turn Up Heat on Vaccines; U.K. Fears: Virus Update、
Japan, Australia to Give Vietnam 2.5 Million Vaccine Doses (1)(抜粋)