[ワシントン 21日 ロイター] – 国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は21日、今年の世界経済の成長率が約6%と、4月時点の予想と同水準になるもようだが、国によって成長のスピードにばらつきが見られるという認識を示した。
IMFは4月、今年の成長率予想を6%に上方修正。1976年以降で最も高い成長を見込んだ。
ゲオルギエワ氏はピーターソン国際経済研究所主催のオンラインイベントで、「4月から7月にかけて予想に変わりはない」と表明。「ある国はより速く、ある国はより遅く成長するとみられ、その違いは主に新型コロナウイルスワクチン接種のスピードや効果、それに財政余力の有無による」と語った。
さらに、途上国でのワクチン不足やインドで最初に検出された感染力の強い変異ウイルス「デルタ株」のまん延が景気の足を引っ張っていると指摘。ワクチン接種のペースが上がらない限り、回復の動きは制限されるとした上で、現在の接種ペースでは来年末までに世界的大流行(パンデミック)を終息させることは困難だと警告した。