米国では一部企業の間で従業員に対する新型コロナウイルスワクチンの接種義務化が広がっていますが、26日には州・地方自治体でも職員に対する義務化の動きが見られました。ニューヨーク市とカリフォルニア州は、公務員に接種を義務付ける方針を発表。未接種の場合は毎週検査を受けることが求められます。ただワクチン義務化には一部で反対の声もなお根強く、今後どのような展開になるか注目されます。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

85兆円近くが吹き飛ぶ

中国当局によるテクノロジー、教育産業に対する取り締まりが世界に衝撃を与え、米国に上場している中国企業の株価は大きく下落している。26日の金融市場でナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数は7%安。前営業日からの下落ペースは2008年以来で最大となり、今年2月に記録した最高値時点からこれまでに時価総額7690億ドル(約84兆8000億円)が吹き飛んだ。

アマゾンも関心

アマゾン・ドット・コムの決済チームは、ユーザーが仮想通貨で商品を購入できるようにすることを模索しており、デジタル通貨市場に波乱を巻き起こしている。アマゾンは先週、「デジタル通貨とブロックチェーン製品」を率いる人材を求める広告をウェブサイトに掲載。求人があったからと言って必ずしも新商品につながるわけではないが、同社は仮想通貨に関心があることを認めた。そうした中、英ロンドンの経済紙シティーAMは、アマゾンが年内にビットコインによる支払いを認めると報道。ただアマゾンは、この報道については否定した。

再び4万ドル超え

アマゾンによる仮想通貨への関心はビットコインを大きく押し上げた。同社が年内にビットコインでの支払いを認めるとの一部報道にも反応し、ニューヨーク時間26日午後には一時4万ドルを上回った。4万ドル超えは6月以来。アマゾンを巡る観測で上昇する中、ショートカバーの動きが急速に広がり上げが加速したもようだ。だがその後、アマゾンが報道を否定するとビットコインは一気に上げを縮めた。

銀行詐欺か

米司法省は仮想通貨を発行するテザーの幹部が銀行詐欺をはたらいた可能性に注目した調査を行っていると、複数の関係者が明らかにした。事情を直接知る関係者3人によると、連邦検察当局は、取引が暗号資産に関連していることをテザーが銀行に隠していた可能性を調査している。

来年は急減速

ゴールドマン・サックス・グループは、米経済の成長が2022年に大きく減速する公算が大きいとの見方を示した。サービス部門の回復が弱まることが理由だとしている。ゴールドマンは米経済の成長率が来年下期に1.5-2%のトレンドに下がると予想。また21年7-9月(第3四半期)と10-12月(第4四半期)の国内総生産(GDP)伸び率の予想を1ポイントずつ引き下げ、それぞれ8.5%と5%とした。新型コロナ感染拡大の継続が主な理由としている。

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