[2日 ロイター] – 米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は2日、向こう2回分の雇用統計で自身の予想通りに雇用がそれぞれ80万─100万人増加すれば、FRBは10月までに量的緩和措の縮小に着手する可能性があると述べた。
ウォラー理事はCNBCのインタビューに対し、テーパリング(量的緩和の縮小)を緩慢に進める「理由はない」とし、「向こう2回分の雇用統計が自分自身の予想通りになれば、2022年の利上げに向けた体制を整えるため、テーパリングに早期に着手し、迅速に進める必要がある」と指摘。緩和縮小着手は9月に発表され、10月に縮小が開始される可能性があると述べた。
その上で、向こう2回分の雇用統計で雇用が合計160万─200万人増加すれば、失われた雇用の85%が9月初旬までに回復したことを意味するとし、「テーパリングを緩慢に進め、長引かせたい理由はない。早急に終わらせたい」と語った。
このほか、新型コロナウイルスのデルタ変異株で経済が阻害されるとは考えていないと表明。物価については、このところのインフレ高進は年内に収束すると予想しているとしながらも、こうした見方には「上方リスク」があると述べた。